『IS<インフィニット・ストラトス> 9巻』をクソラノベオブザイヤー2014に推薦します
2013年9月の発売予定から7ヶ月の延期を行い、練りに練り上げたであろう1年振りの新刊。
しかし、待望の新刊に書かれていたのは矛盾だらけの展開と極寒のギャグ、大量の水増し。
ISをクソラノベの金字塔にする珠玉の一冊でした。
序盤は一夏と楯無のイチャイチャラブコメシーン。
「はい、あ~ん」と食事を食べさせるベタベタな展開は、あれこのシーン、他のヒロインともやってなかったけな、アニメでも見たぞというデジャヴ感を除けば読める内容。
ヒロインが変われば同じネタを繰り返し使えるエコロジーな作風です。
ラウラとのイチャイチャシーンもシェイクのストローで間接キスだし、楯無と夜食を一緒に食べてイチャイチャするし、セシリアはお弁当渡すし、最後はラーメン食べてるし、食事ネタばっかりだなと思いますが、たぶんイズル先生が食い物のことずっと考えてたんでしょう。
ここが9巻の見どころなのでじっくり読みたい所。
イチャイチャしてたら唐突に楯無視点になって、彼女の心情をテンポよく説明。
触らせる。
体を。
敏感な柔肌を。
一夏の。
男子の大きな手で。
小説ではなく俳句みたいな一行の短さです。
楯無、心の俳句コーナーはこれ以外にも掲載されています。
意識してしまう。
一夏を。
異性として。
恋愛対象として、見てしまう。
他、多数。
ですが、これは行の水増しではありません。
真の水増しは大運動会から始まる。
あ、大運動会をやる理由は、一夏と一緒のクラスになれる権利をかけて全生徒が争うといういつものISな感じです。運動会をやるせいで話が進まないのもいつものISです。
まずは水増しの定番、モブ描写。
選手宣誓のシーン。
「織斑君、がんばれ~」
「ふぁいと~! かっこいいとこみせろ!」
「へへー、おりむースマイルすまいる~」
会場が盛り上がってるシーン。
「箒っち~、やっちゃえー!」
「セシリア、負けないでよ~!」
「りーん、それ、り~ん!」
「デュノアさん、がんばって~!」
「絶対に勝ってよ、ラウラさん!」
「おわー。かんちゃん大丈夫かなぁ~。大丈夫だよねぇ~。えいえいおー」
すべてモブの台詞です。
モブシーンに意味はないですが、文章があるだけマシですね。
IS水増しの真骨頂はこれ。
……。
…………。
………………。
そして最初の種目、50メートル競争がはじまった。
ISを読み慣れていない方には何がなんだかわからないと思いますが、三行かけて三点リーダーを打つことで時間経過や場面転換を示しているのです。
……。
…………。
………………。
その後もレースは大いに盛り上がり、この競技では事前に訓練をしていたラウラ組が勝利を収めた。
小説って何だろうな……。
この他、「…………」で会話する場面も多数あります。
水増しの隙間に寒いギャグを挟むのも忘れない。
「疲れた体には、糖分……」
「糖分か。確かにな。菓子パンなら糖分にはとうぶん困らないな」
なんちゃって。
ギャグ自体が白けるのに、「なんちゃって」で読者の心にとどめを刺す入念さ。
一夏だけでなく楯無まで寒いギャグを言い始めるので、序盤でせっかく上がった株もストップ安です。
戦地なだけに、センチな気分。――なんちゃって。
「……一夏くん」
「はい?」
「水上スキーをするわけじゃないの」
「???」
「滑らないでってことよ」
ちゃんちゃん。
引用のために打つのがキツい……。
JOJOや聖闘士星矢などのパロディもありますが、前振りが一切ないので浮いています。そもそも内容が間違っていてパロディにすらなっていない。
後半は一夏と楯無が突然の米軍空母潜入ミッションを開始。ISに伏線はありません。いつだって僕たちをドギマギさせてくれます。
以下全文
そら毎度お馴染みの展開だもん 新しいヒロイン登場→最初嫌われる→共闘→ヒロイン助ける→嫁追加
しかし、待望の新刊に書かれていたのは矛盾だらけの展開と極寒のギャグ、大量の水増し。
ISをクソラノベの金字塔にする珠玉の一冊でした。
序盤は一夏と楯無のイチャイチャラブコメシーン。
「はい、あ~ん」と食事を食べさせるベタベタな展開は、あれこのシーン、他のヒロインともやってなかったけな、アニメでも見たぞというデジャヴ感を除けば読める内容。
ヒロインが変われば同じネタを繰り返し使えるエコロジーな作風です。
ラウラとのイチャイチャシーンもシェイクのストローで間接キスだし、楯無と夜食を一緒に食べてイチャイチャするし、セシリアはお弁当渡すし、最後はラーメン食べてるし、食事ネタばっかりだなと思いますが、たぶんイズル先生が食い物のことずっと考えてたんでしょう。
ここが9巻の見どころなのでじっくり読みたい所。
イチャイチャしてたら唐突に楯無視点になって、彼女の心情をテンポよく説明。
触らせる。
体を。
敏感な柔肌を。
一夏の。
男子の大きな手で。
小説ではなく俳句みたいな一行の短さです。
楯無、心の俳句コーナーはこれ以外にも掲載されています。
意識してしまう。
一夏を。
異性として。
恋愛対象として、見てしまう。
他、多数。
ですが、これは行の水増しではありません。
真の水増しは大運動会から始まる。
あ、大運動会をやる理由は、一夏と一緒のクラスになれる権利をかけて全生徒が争うといういつものISな感じです。運動会をやるせいで話が進まないのもいつものISです。
まずは水増しの定番、モブ描写。
選手宣誓のシーン。
「織斑君、がんばれ~」
「ふぁいと~! かっこいいとこみせろ!」
「へへー、おりむースマイルすまいる~」
会場が盛り上がってるシーン。
「箒っち~、やっちゃえー!」
「セシリア、負けないでよ~!」
「りーん、それ、り~ん!」
「デュノアさん、がんばって~!」
「絶対に勝ってよ、ラウラさん!」
「おわー。かんちゃん大丈夫かなぁ~。大丈夫だよねぇ~。えいえいおー」
すべてモブの台詞です。
モブシーンに意味はないですが、文章があるだけマシですね。
IS水増しの真骨頂はこれ。
……。
…………。
………………。
そして最初の種目、50メートル競争がはじまった。
ISを読み慣れていない方には何がなんだかわからないと思いますが、三行かけて三点リーダーを打つことで時間経過や場面転換を示しているのです。
……。
…………。
………………。
その後もレースは大いに盛り上がり、この競技では事前に訓練をしていたラウラ組が勝利を収めた。
小説って何だろうな……。
この他、「…………」で会話する場面も多数あります。
水増しの隙間に寒いギャグを挟むのも忘れない。
「疲れた体には、糖分……」
「糖分か。確かにな。菓子パンなら糖分にはとうぶん困らないな」
なんちゃって。
ギャグ自体が白けるのに、「なんちゃって」で読者の心にとどめを刺す入念さ。
一夏だけでなく楯無まで寒いギャグを言い始めるので、序盤でせっかく上がった株もストップ安です。
戦地なだけに、センチな気分。――なんちゃって。
「……一夏くん」
「はい?」
「水上スキーをするわけじゃないの」
「???」
「滑らないでってことよ」
ちゃんちゃん。
引用のために打つのがキツい……。
JOJOや聖闘士星矢などのパロディもありますが、前振りが一切ないので浮いています。そもそも内容が間違っていてパロディにすらなっていない。
後半は一夏と楯無が突然の米軍空母潜入ミッションを開始。ISに伏線はありません。いつだって僕たちをドギマギさせてくれます。
以下全文
そら毎度お馴染みの展開だもん 新しいヒロイン登場→最初嫌われる→共闘→ヒロイン助ける→嫁追加
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