「艦これ」が火付け役!タブレット市場に異変

「いわゆる“ガラパゴス”ではないが、日本はユニークな市場ということなのでしょう」。世界的に事業を展開する大手PCメーカー幹部はこう苦笑する。
日本のタブレット(多機能携帯端末)市場において、米マイクロソフトのOS「ウィンドウズ」搭載型の存在感がにわかに高まっている。
調査会社BCNによれば、2月のウィンドウズ搭載型タブレットの国内シェアは15%(台数ベース)。1年前は3%台のシェアで低迷していたが、昨年後半から急上昇した。販売台数の増加率も、前年同月比で5倍を超える伸長ぶりだ。
これは世界的に見ても日本だけの事態だ。米調査会社ガートナーが3月3日に発表した全世界のタブレット販売統計では、ウィンドウズ搭載型のシェアは2013年暦年でわずか2%。10~12月を抜き出してみても「日本以外は、この傾向に変化がない」(ガートナーの佐藤篤郎シニアアナリスト)。
PC市場では確固たる地位を築いているウィンドウズだが、「タブレットにおいては消費者の興味を引くようなエコシステム(ハードとアプリが相互に活動して市場を作る生態系)がいまだ確立されていない」(同)。ウィンドウズを尻目に世界で躍進するのは、米グーグルの「アンドロイド」――。これが世界の大きな勢力構図だ。
■軍艦が美少女に
なぜ日本だけでウィンドウズタブレットが人気になっているのか。
昨年後半のOSバージョンアップ、新型CPUによる性能向上、また単価4万円台(8インチ)でOfficeソフトが標準搭載されているコストパフォーマンスのよさなどが一因として考えられるが、これらは日本に限った話ではない。日本だけで特筆すべき伸びを示している背景には、昨年から大きな人気を集めているPCゲームの存在がある。
供給が追いつかない!
レノボ・ジャパンの櫛田弘之・コンシューマ事業部製品統括兼ノートブック製品担当部長は、「四半期の販売目標と比べて3~4倍もの売れ行きだ」と驚きを隠さない。供給がまったく追いつかず、一時は「目標を上回る販売のため、出荷が遅れております」という主旨のお詫び文書をホームページ上に掲載した。
米国、中国市場向けに販売予定だった同製品も、わざわざ日本市場に流す異例のオペレーションをとったが、それでも品薄状態が解消されていない。同時期にでた10インチサイズのウィンドウズタブレットは、ほぼ会社の当初計画通りの売れ行き。Miix2 8のヒットは、まさに艦これブームの賜物なのだ。
この状況について、櫛田部長は「(ゲームユーザーから)評価されたのは素直にうれしい」としながらも、こんな“悩ましい”エピソードを打ち明ける。「ワールドワイドの会議などで、よく『なんで日本だけこんなに(ウィンドウズのタブレットが)よく売れているのか』と質問をされるが、艦これのことを外国人社員に英語でどう上手く伝えたらいいのか分からず苦労しています」。
■日本発の逆襲となるか
この勢いはどこまで続くか。「ヒットコンテンツに引っ張られた一時のブームにすぎない」と、この状況を冷静に見る業界関係者もいる。ただ一方で、ウィンドウズタブレットの潜在力はまだまだ大きいと見る声もある。
富士通の携帯端末責任者はこう期待を込める。「特に法人向けを中心に、日本の客はウィンドウズへの選好が比較的強い。アンドロイドのタブレットに比べて情報漏えいなどのセキュリティ面や、既存システムとの接続面でのメリットが大きいと見られている」。
タブレット用OSでは、アンドロイドの後塵を拝すると言われて久しいウィンドウズ。艦これブームで火が付いた日本で、巻き返しの軌道に乗るのか。それとも一過性の活況で終わるのか。独自の道を行く日本市場の行方に世界が注目している。
艦これ ぱねぇわ

どこまで続くかなぁ

日本のタブレット(多機能携帯端末)市場において、米マイクロソフトのOS「ウィンドウズ」搭載型の存在感がにわかに高まっている。
調査会社BCNによれば、2月のウィンドウズ搭載型タブレットの国内シェアは15%(台数ベース)。1年前は3%台のシェアで低迷していたが、昨年後半から急上昇した。販売台数の増加率も、前年同月比で5倍を超える伸長ぶりだ。
これは世界的に見ても日本だけの事態だ。米調査会社ガートナーが3月3日に発表した全世界のタブレット販売統計では、ウィンドウズ搭載型のシェアは2013年暦年でわずか2%。10~12月を抜き出してみても「日本以外は、この傾向に変化がない」(ガートナーの佐藤篤郎シニアアナリスト)。
PC市場では確固たる地位を築いているウィンドウズだが、「タブレットにおいては消費者の興味を引くようなエコシステム(ハードとアプリが相互に活動して市場を作る生態系)がいまだ確立されていない」(同)。ウィンドウズを尻目に世界で躍進するのは、米グーグルの「アンドロイド」――。これが世界の大きな勢力構図だ。
■軍艦が美少女に
なぜ日本だけでウィンドウズタブレットが人気になっているのか。
昨年後半のOSバージョンアップ、新型CPUによる性能向上、また単価4万円台(8インチ)でOfficeソフトが標準搭載されているコストパフォーマンスのよさなどが一因として考えられるが、これらは日本に限った話ではない。日本だけで特筆すべき伸びを示している背景には、昨年から大きな人気を集めているPCゲームの存在がある。
供給が追いつかない!
レノボ・ジャパンの櫛田弘之・コンシューマ事業部製品統括兼ノートブック製品担当部長は、「四半期の販売目標と比べて3~4倍もの売れ行きだ」と驚きを隠さない。供給がまったく追いつかず、一時は「目標を上回る販売のため、出荷が遅れております」という主旨のお詫び文書をホームページ上に掲載した。
米国、中国市場向けに販売予定だった同製品も、わざわざ日本市場に流す異例のオペレーションをとったが、それでも品薄状態が解消されていない。同時期にでた10インチサイズのウィンドウズタブレットは、ほぼ会社の当初計画通りの売れ行き。Miix2 8のヒットは、まさに艦これブームの賜物なのだ。
この状況について、櫛田部長は「(ゲームユーザーから)評価されたのは素直にうれしい」としながらも、こんな“悩ましい”エピソードを打ち明ける。「ワールドワイドの会議などで、よく『なんで日本だけこんなに(ウィンドウズのタブレットが)よく売れているのか』と質問をされるが、艦これのことを外国人社員に英語でどう上手く伝えたらいいのか分からず苦労しています」。
■日本発の逆襲となるか
この勢いはどこまで続くか。「ヒットコンテンツに引っ張られた一時のブームにすぎない」と、この状況を冷静に見る業界関係者もいる。ただ一方で、ウィンドウズタブレットの潜在力はまだまだ大きいと見る声もある。
富士通の携帯端末責任者はこう期待を込める。「特に法人向けを中心に、日本の客はウィンドウズへの選好が比較的強い。アンドロイドのタブレットに比べて情報漏えいなどのセキュリティ面や、既存システムとの接続面でのメリットが大きいと見られている」。
タブレット用OSでは、アンドロイドの後塵を拝すると言われて久しいウィンドウズ。艦これブームで火が付いた日本で、巻き返しの軌道に乗るのか。それとも一過性の活況で終わるのか。独自の道を行く日本市場の行方に世界が注目している。
艦これ ぱねぇわ

どこまで続くかなぁ
