「成人9割がウイルス保有、人気声優の命奪った「CAEBV」とは?」 News i - TBSの動画ニュースサイト
未祐さんの体調に変化が現れたのはおととし頃だったと、父親は語ります。
「夜、39度くらい熱が出て、何日かしたら治まる。風邪の症状みたいで」(未祐さんの父親)
いくつかの病院に行ったものの、当初は「原因がわからない」、「風邪ではないか」などと診断されていたといいます。その後、首のリンパ節が腫れるなど症状が変化し、CAEBVの感染がわかったのは去年夏。実に1年以上がたった後でした。
CAEBVとは一体、どんな病気なのでしょうか。
「健康な人が突然発症するが、原因はよく分からない。偶然というか、たまたま」(大阪府立母子保健総合医療センター 河敬世 顧問)
原因となるEBウイルスは、実は成人の9割以上が感染しているといいます。
感染するのは、白血球の一種のリンパ球のB細胞。その際、重い症状をもたらすことは少ないですが、生涯にわたり細胞内に潜伏します。ただ、免疫力の低下などに伴い、まれに別のリンパ球に感染するのがCAEBVで、悪化すると、悪性のリンパ腫や白血病などを引き起こすのです。
「この病気で一番怖いのは急変。そういう状態に陥る前に診断されて、計画的に今の治療を受ける。以前は不治の病だった。全員亡くなっていた。今は90%以上の人を助けることができる」(大阪府立母子保健総合医療センター 河敬世 顧問)
ただ十分な病気の知識を持つ医者が少ないため、早期の発見・治療が難しいのも現状です。未祐さんも早く見つかっていれば、命を落とさなかったかもしれません。そのため、国が難病に指定すれば医者の間で周知徹底が進むと、期待する声もあります。
早期治療さえ出来ていれば今も元気な松来さんが…悔やまれてなりません
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